岩手大学工学部 研究室訪問 Lab.Navi《ラボナビ》

岩手大学 工学部・大学院工学研究科

海田 輝之 教授Teruyuki Umita

工学博士。1978年東北大学工学研究科土木工学修士課程修了。九州大学工学部助手として勤務後、1983年より助手として勤務。途中トロント大学研究員、アジア工科大学院助教授を経て、1998年に教授に就任。

海田 輝之 教授
研究室イメージ

研究室のテーマを教えてください。

 私の研究室は環境衛生工学研究室といいます。伊藤歩准教授と石川奈緒助教と3人で担当し、 上下水道や水環境、水質に関連する研究をしています。上水道に関する事例としては、地下水からヒ素を除去する方法の研究ですね。アジアの国々ではヒ素が入っている地下水を飲み、約1億の人がヒ素中毒になっているという状況があるので、その問題の解決につながればと思っています。また下水道に関連する事例としては、下水の汚泥の有効利用について研究しています。作業としては水質分析が主です。重金属の濃度を測るためのICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析装置)やICP-AES(発光分析装置)などの装置を使って測定します。研究室の設備も充実しているので、最先端の研究ができますよ。

海田 輝之 教授

汚泥はどのようにして有効利用するのでしょうか?

 下水道には非常に微量ですが、色々な物質が入ってきて、下水の処理過程を通して最終的に汚泥にどんどん集まってくるんですね。その汚泥を緑農地などに利用するために、汚泥中の重金属や環境ホルモンを現在は化学的な方法で低減する研究を行っています。また、汚泥を焼却するとリンが1割くらい入っているんですよ。リンは日本では100%輸入している枯渇資源なので焼却灰からリンを効率良く回収しようとする研究を行っています。また、酸素の存在しない条件の下で有機物の生物分解を行う、嫌気性消化を行うとメタンと二酸化炭素を含んだ消化ガスが出てきます。そのメタンは燃やして電力として利用されています。その消化ガスの中には硫化水素も少量入っているんですね。その硫化水素ガスを二酸化チタンを光触媒として取ろうという研究もしています。有効利用ではないですが、今年度からは福島の原発事故以降問題になっている放射性物質の研究も始めました。セシウムやストロンチウムなどの放射性物質は最終的に下水道に入り、下水処理場で汚泥とか灰に蓄積していきます。下水処理されるまでにどのような過程で放射性物質が蓄積しているかということも調べています。

海田 輝之 教授

川の水質に関する研究はありますか?

 川の調査も県内各地で行っています。川の石の表面には藻類がついていて、水生昆虫もたくさん生息しています。そういう川に重金属が入ってきた時、生物にはどのような影響があるかということ研究しています。今まで色々なアプローチで取り組んできましたが、今特に注目しているのが、重金属が複合して入っている場合です。2種類の金属が川に入ってきた時、どのように影響するかですね。1種類だと濃度によって危険性が決まってくるのですが、2種類の金属が入るとおのおのの金属の毒性が変化するので、生物への影響も変わってきます。また、沿岸部の川と海の水質の調査も行っています。東日本大震災の津波は水質に影響を与えているかですね。水質が水産業の復興に関わってきますので、大切な調査です。津波によって海の泥が巻き上げられて、陸地に上がったものもあるし、外に出ていったものもあります。まだ多くの海を調査したわけではありませんが、地点を増やしながら、今後5年間は調査を続けていく予定です。

海田 輝之 教授
応用化学・生命工学科
生理工学研究室
一ノ瀬 充行 教授
大石研究室
大石 好行 教授
八代研究室
八代 仁 教授
有機合成化学研究室
嶋田 和明 教授
マテリアル工学科
藤代研究室
藤代 博之 教授
平塚研究室
平塚 貞人 教授
山口(勉)研究室
山口 勉功 教授
吉本研究室
吉本 則之 教授
菊池研究室
菊池 弘昭 准教授
吉澤・中西研究室
中西 良樹 准教授
電気電子・情報システム工学科
高木研究室
高木 浩一 教授
今野研究室
今野 晃市 教授
西館研究室
西館 数芽 教授
本間研究室
本間 尚樹 准教授
機械システム工学科
船﨑研究室
船﨑 健一 教授
佐藤研究室
佐藤 淳 准教授
水野研究室
水野 雅裕 教授
柳岡研究室
柳岡 英樹 教授
小野寺研究室
小野寺 英輝 准教授
熱工学研究室
廣瀬 宏一 教授
社会環境工学科
福祉支援工学研究室
大川井 宏明 教授
構造工学研究室
岩崎 正二 教授
環境システム工学研究室
中澤 廣 教授
環境衛生工学研究室
海田 輝之 教授
都市計画学研究室
南 正昭 教授