岩手大学工学部 研究室訪問 Lab.Navi《ラボナビ》

岩手大学 工学部・大学院工学研究科

研究イメージ
廃棄物から貴金属を回収するには、高温で溶融するプロセスが欠かせない。研究室には、1,000〜1,600℃の高温で金属を溶かす実験用の炉がある。
研究イメージ
試料を高温で溶解、定量分析装置にかけて、水溶液中に含まれる微量元素を測定する。

プロセスの研究の場合、成果がモノという形では見えません。先生自身は、この研究の面白さをどのようにお考えですか?

 確かに、プロセスの研究の場合、その成果が外からは見えにくく、派手さはないかもしれませんね。ただ、短期間でコンスタントに結果が出せるという点では大きなやりがいを感じています。
 私の研究は課題が明らかで、研究の成果が現場にすぐ反映されるという面もあります。リサイクルという現代社会の課題に密接した分野なので、大学の研究室と企業の最前線の現場がリアルタイムでつながっていて、「課題が生きている」「社会に貢献している」という実感を得られるのは大きな魅力ではないでしょうか。
 この研究分野は確実に需要がある反面、研究者が少ないというが現状があります。実は私も以前は半導体に使用される先端材料の研究をしていて、8年ほど前からこの分野に移りました。特に私のように先端材料からリサイクルの分野に移った人間は非常に珍しいので、「レアメタル」ならぬ「レア研究者」といえるかもしれませんね。

山口 勉功 教授

白金族金属の回収以外に、現在取り組んでいる研究テーマにはどんなものがありますか?

 ひとつは、ディーゼル車の微粒子除去フィルターのリサイクルです。黒煙を出すディーゼル車の微粒子除去フィルターにはシリコンカーバイト(SiC)の化合物が使われていますが、それらを溶融するには約2,500℃もの高温が必要なことから、その溶融温度をいかに下げるかを新たな研究のターゲットにしようと考えています。日本国内ではディーゼル車が少ないものの、ヨーロッパでは乗用車の約4割を占めるといわれています。今後大きな需要が見込めることから、2年後の操業をめざし、民間企業との共同研究を進める予定です。
 また、「レアアース」の一種として知られるセリウムの回収にも取り組んでいます。セリウムの場合は1kg何千円という金額ですが、その95%を中国が産出していることもあり、資源の安定確保という観点から、リサイクル技術の確立を求めるニーズに応えたいと考えています。

山口 勉功 教授

研究室の学生と接する際に、
特に心掛けていることはありますか?
 

 最も大切にしているのは、実験結果をもとに考える力を養うことです。特に同じような結果から違う点を見いだしたり、違う結果から共通点を探す訓練をさせています。そのために、グラフをたくさん描かせています。軸となる項目を変えることで、結果に何が一番影響しているかが見えてくるのです。リサイクルは人間がつくった材料が相手。様々な物質が混合されているため、自然界の鉱物のように簡単に処理することはできません。まるで説明書のないパズルを解くような作業ですが、その答えを見つけたときの喜びを学生にも味わってほしいと思っています。 また、私の研究室には企業の人が多く訪れるので、できるだけそうした方々と接する機会を持たせてあげたいと考えています。私が社会や企業のことをあれこれ説明するよりも、直接聞いたり感じたりした方が、実際に身に付き血肉となることも多いのではないでしょうか。

山口 勉功 教授
応用化学・生命工学科
生理工学研究室
一ノ瀬 充行 教授
大石研究室
大石 好行 教授
八代研究室
八代 仁 教授
有機合成化学研究室
嶋田 和明 教授
マテリアル工学科
藤代研究室
藤代 博之 教授
平塚研究室
平塚 貞人 教授
山口(勉)研究室
山口 勉功 教授
吉本研究室
吉本 則之 教授
菊池研究室
菊池 弘昭 准教授
吉澤・中西研究室
中西 良樹 准教授
電気電子・情報システム工学科
高木研究室
高木 浩一 教授
今野研究室
今野 晃市 教授
西館研究室
西館 数芽 教授
本間研究室
本間 尚樹 准教授
機械システム工学科
船﨑研究室
船﨑 健一 教授
佐藤研究室
佐藤 淳 准教授
水野研究室
水野 雅裕 教授
柳岡研究室
柳岡 英樹 教授
小野寺研究室
小野寺 英輝 准教授
熱工学研究室
廣瀬 宏一 教授
社会環境工学科
福祉支援工学研究室
大川井 宏明 教授
構造工学研究室
岩崎 正二 教授
環境システム工学研究室
中澤 廣 教授
環境衛生工学研究室
海田 輝之 教授
都市計画学研究室
南 正昭 教授