岩手大学工学部 研究室訪問 Lab.Navi《ラボナビ》

岩手大学 工学部・大学院工学研究科

八代 仁 教授Hitoshi Yashiro

工学博士。1984年東北大学大学院工学研究科修士課程修了。1984年から岩手大学工学部助手。講師、助教授を経て、2006年から教授に就任、現在に至る。1991年から1993年までの間、文部省在外研究員としてアメリカへ。

八代 仁 教授
研究室イメージ

研究室のテーマは、腐食と電気化学ということですが…?

 腐食と電気化学は一見違う分野のように思えますが、実は原理は同じものです。腐食とは金属が錆びる現象、一方電気化学の分野で主に研究対象としているリチウム電池は、金属が溶けたときに流れ出る電子を上手に取り出し有効に使おうというもの。つまり、腐食も電気化学(リチウム電池)も、どちらも金属が溶けて起こる化学反応なのです。
 この研究室のメインテーマは「金属の腐食」です。腐食の研究で得た知識や経験をベースに、さまざまな分野で応用し研究の領域を広げています。私が手がけている研究はあまり脈絡がないように見えるかもしれませが、すべて「腐食」の視点を持って取り組んでいるものです。

八代 仁 教授

具体的にはどのような研究をされていますか?

 ステンレスという金属素材がありますね。Stain-less、つまり"錆び-ない"という名の通り、錆びない鋼とされていますが、実際には腐食します。錆びないはずのステンレスの腐食のメカニズムを調べながら、使用条件に適したステンレスの種類を探索したり、表面処理を施すことでどれだけステンレスの寿命を延ばせるのか、といった研究を行っています。
 また、水中で金属を切断加工する「ワイヤーカット放電加工機」という機械があるのですが、当然金属が水に触れることで錆びが発生するため、金属を浸す水を純化する特殊な防食装置の研究・開発にも取り組みました。
 溶かした亜鉛を鉄に塗布して防錆する「溶融亜鉛メッキ」については、亜鉛メッキの寿命や出荷時に起こる亜鉛自体の防錆、メッキのテカリをなくし環境調和性をはかるツヤ消し技術などを開発しました。
 これらはほんの一例で、「腐食」をキーワードにさまざまな研究を行っています。

八代 仁 教授

研究内容はかなり多岐にわたっているようですが、民間企業との共同研究が多いんですか?

 そうですね、企業との共同研究はかなりの件数を行っています。前述の「ワイヤーカット放電加工機」における防錆研究が、私の研究人生のターニングポイントだったと思います。これをきっかけに、数多くの民間との共同研究に取り組んできました。
 私たちは工学の分野にいます。工学は、社会のニーズがあり、決められた期間の中で問題を解決しなければなりません。世の中から求められていることに応えることが地域貢献であり、工学部の使命ではないでしょうか。
 私は自称「何でも屋」。話をいただいて、おもしろいと感じたら何でも請けます。自分の分野に閉じ込もることなく、腐食・電気化学という領域の知識と技術を武器に、機械や土木といった他の領域にもどんどん出て行くのが私の研究スタイル。社会のニーズと我々の知識がマッチングしたとき、相手はとても喜んでくれます。たとえ専門領域以外であっても、自らの経験や知識を生かすことで社会貢献となり、最終的には腐食の研究にも繋がってくるものなんです。

八代 仁 教授
応用化学・生命工学科
生理工学研究室
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大石 好行 教授
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八代 仁 教授
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